ED治療でバイアグラを使用しての妊活を考えているんだけど、
「医療費控除の対象になる?」
「確定申告に記載できる?」
など、医療費控除ができるのか疑問に思っている方も多いのではないでしょうか?
この記事では、ED治療薬で利用者が多い「バイアグラ」を服用した際、医療費控除ができるのかご紹介していきます。
「バイアグラ」で医療費控除ができるのかを知りたい方の手助けになれば幸いです。
[1]「バイアグラ」は医療費控除の対象になります!
国税庁のサイトによれば医療費控除の対象となる医療費の要件として、以下の場合が適用されます。
(1)納税者が、自己または自己と生計を一にする配偶者やその他の親族のために支払った医療費であること。
(2)その年の1月1日から12月31日までの間に支払った医療費であること(未払いの医療費は、現実に支払った年の医療費控除の対象となります。)。
引用元:国税庁
結論として、「バイアグラ」を使用してのED治療は医療費控除に含めることができます。
バイアグラの作用メカニズム
勃起のメカニズムは「cGMP(サイクリックジーエムピー:環状グアノシン一リン酸)」という物質によりペニスの血管が拡張し血流が増加することで起こります。
cGMPは「PDE5(ホスホジエステラーゼ5)」という物質によって分解され、勃起は終了します。EDの人は何らかの原因でcGMPが出づらくなり、満足な勃起を得られません。
ED治療薬はPDE-5の働きを抑え、cGMPの破壊を阻止することで、cGMPの量を増やし、勃起をサポートします。
引用元:DMMオンラインクリニック
性的刺激がないとcGMPは作られず、その気にならないと勃起することはないため、安心してください。
主に不妊治療を目的とし、妊活に取り組み、かつ勃起不全が不妊の原因となっている場合などです。
ED治療は医療的に病気として扱われ、治療の対象となっており、医療費控除の対象となるのです。
医療費控除の対象と対象外について

自由診療だからと諦めず、医療費控除の対象、対象外となるのはどういう費用か確認しましょう!
医療費控除の対象
1 医師または歯科医師による診療または治療の対価(ただし、健康診断の費用や医師等に対する謝礼金などは原則として含まれません。)
2 治療または療養に必要な医薬品の購入の対価(風邪をひいた場合の風邪薬などの購入代金は医療費となりますが、ビタミン剤などの病気の予防や健康増進のために用いられる医薬品の購入代金は医療費となりません。)
(注)平成29年1月1日から令和8年12月31日までの間に支払う特定一般用医薬品等の購入費は、その年中に健康の保持増進および疾病の予防への取組として一定の健康診査や予防接種などを行っているときに、通常の医療費控除との選択により、セルフメディケーション税制(特定一般用医薬品等購入費を支払った場合の医療費控除の特例)の対象となります。
3 病院、診療所、介護老人保健施設、介護医療院、指定介護療養型医療施設、指定介護老人福祉施設、指定地域密着型介護老人福祉施設または助産所へ収容されるための人的役務の提供の対価
4 あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師による施術の対価(ただし、疲れを癒したり、体調を整えるといった治療に直接関係のないものは含まれません。)
5 保健師、看護師、准看護師または特に依頼した人による療養上の世話の対価(この中には、家政婦に病人の付添いを頼んだ場合の療養上の世話に対する対価も含まれますが、所定の料金以外の心付けなどは除かれます。また、家族や親類縁者に付添いを頼んで付添料の名目でお金を支払っても、医療費控除の対象となる医療費になりません。)
6 助産師による分べんの介助の対価
7 介護福祉士等による一定の喀痰吸引および経管栄養の対価
8 介護保険等制度で提供された一定の施設・居宅サービスの自己負担額
9 次のような費用で、医師等による診療、治療、施術または分べんの介助を受けるために直接必要なもの
(1)医師等による診療等を受けるための通院費、医師等の送迎費、入院の際の部屋代や食事代の費用、コルセットなどの医療用器具等の購入代やその賃借料で通常必要なもの
(注1)電車やバスなどの公共交通機関が利用できない場合を除き、タクシー代は控除の対象には含まれません。
(注2)自家用車で通院する場合のガソリン代や駐車場の料金などは、控除の対象には含まれません。
(2)医師等による診療や治療を受けるために直接必要な、義手、義足、松葉杖、補聴器、義歯、眼鏡などの購入費用
(3)身体障害者福祉法、知的障害者福祉法などの規定により都道府県や市町村に納付する費用のうち、医師等の診療等の費用に相当するものや上記(1)・(2)の費用に相当するもの
(4)傷病によりおおむね6か月以上寝たきりで医師の治療を受けている場合に、おむつを使う必要があると認められるときのおむつ代(この場合には、医師が発行した「おむつ使用証明書」が必要です。)
(注)介護保険法の要介護認定を受けている一定の人は、市町村長等が交付するおむつ使用の確認書等を「おむつ使用証明書」に代えることができます。
10 日本骨髄バンクに支払う骨髄移植のあっせんに係る患者負担金
11 日本臓器移植ネットワークに支払う臓器移植のあっせんに係る患者負担金
12 高齢者の医療の確保に関する法律に規定する特定保健指導(一定の積極的支援によるものに限ります。)のうち一定の基準に該当する者が支払う自己負担金(平成20年4月1日から適用されます。)
引用元:国税庁
以上のような項目が療費控除の対象になります。
先ほどもお伝えしたようにバイアグラによるED治療は上記に含まれるため、医療費控除の対象になります。
ED治療を利用する際には、必ず医療費控除を受けてください。
医療費控除の対象外
▼美容整形・美容のためのレーザー治療など、美容に関わるもの
▼美容のための歯科矯正・ホワイトニングなど、審美を目的とした歯科治療
▼人間ドック・健康診断・予防接種
▼マッサージやリラクゼーション整体など、治療に直接関係のない施術
▼眼鏡やコンタクトレンズ・栄養剤やサプリ
▼ガソリン代や駐車場代などの自家用車の通院交通費
医療費控除対象外の費用を申告してしまった場合
医療費控除対象外の費用を誤って申告してしまった時は、確定申告後であっても修正申告ができます。
ただし、納税の期限を過ぎた分の延滞税が加算されます。
納税額が少なかったことに対するペナルティである過少申告加算税は、自主的に修正申告をすれば発生しません。
不備や誤りがあったときは気づいた時点で早く修正申告を行うことが大切です。
確定申告は、申告時に細かい確認や内容の指摘はされませんが、申告した内容に不備や誤りがないかを確認する税務調査は無作為で行われます。
その時に医療費控除に誤りがあり実際よりも少なく申告をしていたと判明した場合は、修正申告をして不足分の税額と不足分の税額に加え延滞税や過少申告加算税がかかることもあります。
虚偽申告などの場合は無申告加算税や重加算税の支払いが課され、刑事罰となることもあるので気を付けましょう!

医療費控除は、不備や誤りがなく確定申告ができるよう気を付けましょう!
[2]「バイアグラ」でのED治療が医療費控除対象になるかのまとめ
基本的に自由診療は医療費控除の対象外ですが、バイアグラ(ED治療)は医療費控除に含めることができます。
保険対象外の自由診療でも、歯の治療などの医療行為であれば、医療費控除の対象とする事ができますので、忘れずに確定申告を行うようにしましょう。
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