この記事では、バルデナフィルとバイアグラ2つのED治療薬の併用が危険なのか、その医学的な理由から、それぞれの薬の違いを解説します。
結論から言うと、バルデナフィルとバイアグラの併用は基本的に推奨されません。
ED治療でオンライン診療を希望される方は以下の公式サイトを、バルデナフィルとバイアグラの併用について詳しく知りたい方はこの記事を参考にしていただき、知りたい方の手助けになれば幸いです。DMMオンラインクリニック診療予約はこちら
バルデナフィルとバイアグラの違いを比較
まずは、このバルデナフィルとバイアグラの特徴を整理してみましょう。
比較項目 | バルデナフィル(レビトラ) | バイアグラ(シルデナフィル) |
---|---|---|
有効成分 | バルデナフィル塩酸塩水和物 | シルデナフィルクエン酸塩 |
効果持続時間(目安) | 約5〜8時間 | 約4〜6時間 |
効果発現時間 | 約30分程度 | 約30〜60分 |
食事の影響 | 受けにくい | 脂っこい食事で遅れることがある |
主な副作用 | 顔の紅潮、頭痛、鼻づまり | 顔のほてり、視覚変化、頭痛 |
どちらも「PDE5阻害薬」と呼ばれる同じタイプの薬で、血管を広げて陰茎の血流を改善し、勃起をサポートします。
この「作用機序が同じ」という点こそが、併用時のリスクを高める原因です。
バルデナフィルとバイアグラの併用は危険?
両薬はともにPDE5阻害薬という同じ作用機序を持ち重なると次のような危険があります。
1.血圧が急激に下がる可能性
バルデナフィル、バイアグラどちらも血管を広げる薬なので、同時に服用すると作用が重なり、血圧が急激に低下するおそれがあります。
軽いものでは「立ちくらみ」や「めまい」、重い場合には失神やショック状態に陥る危険もあります。
特に、高血圧・狭心症などで血圧を下げる薬を使っている人は要注意です。
血管拡張作用が重なり、危険な低血圧を引き起こす可能性があります。
2.副作用が強く出る
バルデナフィル、バイアグラどちらも似た副作用(頭痛・顔の紅潮・動悸など)があります。
併用すると血中濃度が上がり、これらの症状がより強く現れることがあります。
また、肝臓の代謝経路(CYP3A4)も共通しているため、薬の分解が遅れ、思わぬ副作用が長引くリスクもあります。
3.医学的にも「同系統の薬の併用」は非推奨
国内外のED治療ガイドラインでは、同系統薬の併用は一般的に行わないとされています。
効果が2倍になるわけではなく、むしろ安全性が損なわれ、副作用のリスクが上がります。
日本泌尿器科学会や米国泌尿器科学会のED治療ガイドラインでも、「PDE5阻害薬の併用は避けるべき」と明確にされています。
注意: 硝酸薬(ニトログリセリン等)とED薬の併用は絶対禁忌です。
狭心症などで硝酸薬を服用中の方は、ED薬を使用できないか医師に必ず確認してください。
「時間をずらせば大丈夫?」の注意点
「同時に飲まなければ平気?」と思われるかもしれませんが、どちらの薬も数時間〜半日程度は体内で作用します。
作用が残っている状態で別のPDE5阻害薬を服用すると、結果的に併用したのと同じ状態になり得ます。
特に高用量(バイアグラ100mg、バルデナフィル20mgなど)を使用している場合は薬の効果が重なり、低血圧や動悸を起こす危険性が高まります。
絶対に併用してはいけない薬・注意が必要な薬
ED治療薬の中でもっとも注意が必要なのが、硝酸薬(ニトログリセリンなど)との併用です。
狭心症や心疾患の治療に使われる薬で、ED薬と一緒に使うと重篤な低血圧を起こします。
これは医師の間でも「絶対禁忌」とされています。
また、以下の薬も併用に注意が必要です。
・α遮断薬(高血圧・前立腺肥大症の薬)
・一部の抗真菌薬・抗ウイルス薬(CYP3A4阻害薬)
・降圧剤・利尿剤
・グレープフルーツジュース(薬の代謝を遅らせる)
これらを飲んでいる場合、自己判断でED薬を追加服用するのは非常に危険です。
安全にED治療を行うためのポイント
- 医師に相談して薬を選ぶ:効きが弱い/切れやすいと感じる場合は、自己判断で併用するのではなく医師と相談して薬の種類や用量を見直しましょう。
- 1日1回を厳守:バルデナフィルもバイアグラも原則として1日1回まで。24時間は間隔を空けるのが基本です。
- 生活習慣の見直し:睡眠不足、過度の飲酒、喫煙、ストレスはEDの要因になります。まずは生活改善も検討しましょう。
- 併用薬を確認:現在の内服薬(特に硝酸薬、降圧薬、CYP3A4阻害薬)がないか医師に確認する。
- 代替戦略を検討:作用時間の長い薬(例:タダラフィル/シアリス)へ切替えるなど、併用以外の選択肢を相談する。
よくある質問(Q&A)
Q1:バルデナフィルとバイアグラを併用すると本当に危ない?
A1:
はい。特に血圧低下による意識障害や失神、場合によってはショックなど重篤な事態を招くリスクがあります。医師も基本的に併用は推奨していません。
Q2:時間を空ければ安全ですか?
A2:
どちらの薬も体内で数時間〜半日程度は作用が残ります。作用が重なるリスクがあるので、自己判断で時間をずらしての併用は避けるべきです。
Q3:効果が弱いときはどうすればよい?
A3:
医師に相談して用量変更や薬の変更(作用時間の異なる薬への切替)を検討してください。- 生活習慣の改善も効果に影響します。
Q4:お酒と一緒に飲んでもいい?
A4:
少量なら問題ないことが多いですが、飲みすぎると血圧低下やめまいが起きやすくなります。- 過度の飲酒は避けましょう
Q5:併用したい理由がある場合は?
A5:
その場合も必ず医師と相談してください。医師が安全と判断したうえで、用量や服用間隔を厳密に管理する必要があります。
バルデナフィルとバイアグラの併用についてまとめ
バルデナフィルとバイアグラの併用は、効果アップよりもリスク増大の方が圧倒的に大きいというのが医学的な結論です。
・血圧が下がりすぎる
・副作用が強まる
・ガイドラインでも推奨されていない
これらを踏まえると、複数のED薬を一緒に使うのは避けた方がよいでしょう。
もし「どちらの薬が自分に合うのかわからない」「効果が出にくい」と感じるなら、
医師に相談して薬の種類や用量を調整してもらうのが最善です。
安全に、そして自信を取り戻すためにも、自己判断での併用は控えましょう。
※本記事は一般向けの情報提供を目的としています。
個別の診断・処方については必ず医師の診察を受けてください。
コメント